学校の怪談|東京都
テケテケ
伝承の範囲
東京都内の学校や線路沿いで語られる。1990年代の「学校の怪談」ブームで定番化
- 記録の扱い
- 伝承・都市伝説として記録
- 参照情報
- 2件
- 最終確認
- 2026-07-09
なぜ、足を失った者の怪異は必ず足を奪いにくるのか。テケテケと呼ばれるこの存在をめぐる話は、一九九〇年代の東京で子どもたちに聞くと、決まってこの疑問が置き去りにされたまま語られた。
骨格はこうだ。夜の踏切か線路沿いで列車に轢かれ、上半身だけになった人物が、両腕で地面を掻くようにして移動し続けている。名前の由来である「テケテケ」という音は、肘が地面を叩く音だとされ、追いつかれた者は足を奪われる。東京での語りには、翌朝現場に爪で引っ掻いたような跡が残っていたという証拠つきの型もあり、これが話に妙な説得力を与えていた。
この怪異が記録として最初に確認できるのは、一九八〇年代初頭の沖縄だとされる。ただしそこでは「公園に停めた車の屋根に上半身だけの少年が現れる」という、まったく違う姿をしていた。線路や踏切という舞台、追いかけてくるという行動が結びついたのは、一九九〇年代に入ってからのことだ。当時の映像作品のシリーズが「学校の怪談」という枠でこれを取り上げたことで、東京の子どもたちの間にも一気に広まった。
踏切の多い下町や、線路沿いの住宅地が舞台として選ばれやすかったのは、単に身近だったからだろう。理由が単純なぶん、この話は今も形を変えながら息をしている。