学校の怪談|北海道
放送室から聞こえる声
伝承の範囲
北海道内の複数の中学・高校。特定校名は流布していない
- 記録の扱い
- 伝承・都市伝説として記録
- 参照情報
- 2件
- 最終確認
- 2026-07-09
電源を落としたはずのスピーカーから、声が聞こえる。北海道のある中学校で、放課後に機材を片付けていた放送委員が体験したとされる話だ。声は言葉の形をしているのに、何を言っているのかは聞き取れない。音量つまみに手を伸ばした瞬間、声はやんだ。機材に異常はなく、電源も確かに落ちていた。
似た報告は一校にとどまらない。一九九〇年代の学校怪談ブームの中で、道内の複数の中学・高校から、電源が切れているはずの機器から音がしたという話が寄せられるようになった。共通しているのは「音源が確認できない」という一点だけで、声の内容も、聞こえ方も、細部は学校ごとにばらばらだ。夜間の見回り中に放送が勝手に入ったという話も、これと並んでよく聞かれる。
古い放送設備はアース不良や配線の劣化で、近隣のラジオ電波を拾ってしまうことがある。電源を落としていても雑音が入りうるのは、原理としては説明がつく。それが冬の暗い放課後という条件と重なったとき、聞いた側の記憶の中で「誰かの声」に変わる。
判別できなかったあの声だけが、何十年たっても消えずに残っている。