学校の怪談|北海道・札幌市
札幌の小学校のトイレ
伝承の範囲
札幌市内の複数の小学校。特定の校名は流布していない
- 記録の扱い
- 伝承・都市伝説として記録
- 参照情報
- 2件
- 最終確認
- 2026-07-09
札幌の小学校に伝わるトイレの怪談は、骨格そのものは全国どこでも聞くものと変わらない。放課後、誰もいなくなったトイレの三階、奥から三番目の個室を三回ノックして名前を呼ぶと、中から返事が来る。
違うのは、この話に季節がついて回ることだ。大雪の翌朝、雪の白さが窓から廊下まで反射するような朝に限って、誰もいないはずのトイレから物音がするという語り方をする子がいた。吹雪の夜は外の音がすべて吸い込まれてしまうぶん、建物の中で立つ些細な音がやけにはっきり聞こえる。それが怪談と結びつきやすい下地になっていたのだろう。
この話が子どもたちの間に広まったのは昭和六十年前後とされ、当時を過ごした世代の証言がいくつも残っている。実際に試した子の多くは「何も起きなかった」と言うが、「返事があった気がした」と言う子も少数ながらいた。日没の早い北海道の放課後は、すでに外が暗い。廊下を一人で歩く緊張感は、本州の学校より濃かったと、当時を知る世代は口を揃える。