学校の怪談|大阪府
プールの底の手
伝承の範囲
大阪府内各地の小学校プール。夏期の授業期間にまつわる怪談として流布
- 記録の扱い
- 伝承・都市伝説として記録
- 参照情報
- 2件
- 最終確認
- 2026-07-09
水を掻く手のすぐ下、底の見えない深さに何かがいる感じ。大阪の小学校プールにまつわるこの怪談は、一九八〇年代から九〇年代にかけて、夏休み前後の水泳の授業が始まる季節になると決まって話題にのぼった。
構造は単純だ。泳いでいる最中、底のほうから伸びてきた手に足首を掴まれる。実際に引っ張られたと証言する者はいないのに、「底が見えない深さに入ると怖い感じがした」という体験だけは広く共有されている。そこに「昔このプールで溺れた子がいる」という話が付け加わることで、単なる感覚が一つの怪談として形を持つ。
大阪市内の複数の小学校では、使われなくなったプールから音がする、プールサイドで影が動く、という話も教員の口から児童に伝わっていた。屋外に放置されたプールは雨水が溜まり虫が湧く。夜になれば独特の音を立てる。それだけの話だが、それだけで十分だった。
水面はいつも、下に何があるかを隠している。