百物語

都市伝説|北海道・千歳市

支笏湖・死骨湖の異名

伝承の範囲

北海道千歳市。日本で二番目に深い湖。最大水深約360m

記録の扱い
伝承・都市伝説として記録
参照情報
3
最終確認
2026-07-09

日本で二番目に深い湖に、「死骨湖」という物騒な異名がある。千歳市の支笏湖は最大水深およそ360メートル、冬でも凍らない不凍湖で、水の透明度は国内最高水準を誇る観光地だ。

この異名の由来には複数の説がある。「シコツ」というアイヌ語の地名が「死骨」と語呂合わせのように結びついたとする説、そして湖底の水温が年間を通じて低いために水没した遺体が浮上してこないという特性から生まれたとする説だ。実際にこの湖では過去に複数の水難事故が起きており、遺体が湖底に沈んだまま回収できなかった例があることが、この呼び名に生々しい実感を与えてきた。

戦後間もない頃から、潜水者の間では湖底に人工的な石組みや構造物を見たという証言が途切れず記録されており、「沈んだ遺構」をめぐる都市伝説がこれに付随している。ダイビングスポットとして整備が進んだ今も、深部に何かがあるという話は消えていない。科学的な調査記録はなく、湖底地形の自然な凹凸を見誤ったという見解が一般的だが、確かめられないまま語り続けられていること自体が、この湖への畏れを保たせている。

晴れた日にこの湖を訪れた者の多くは、あまりの透明さと静けさに言葉を失うという。その美しさと死骨湖という名前との落差にこそ、この湖の底知れなさがある。

この話で確認できること

資料で確認できること
支笏湖は最大水深約360メートルで国内2番目の深さを持つ。公式観光資料は名称をアイヌ語で「大きな窪地」を意味する「シ・コッ」に由来すると説明する。
確認できないこと
「死骨湖」が本来の名称だった、遺体が必ず浮かばない、湖底に人工遺構があるという話は、公式の地名由来や科学的調査としては確認できない。
現在
国立公園内の観光地であり、怪談上の異名と実際の地名・自然環境は分けて扱う。水上活動では現地の安全案内に従う。