トンネル・山・廃墟|埼玉県・吉見町
吉見百穴と地下軍需工場跡
伝承の範囲
国指定史跡の横穴墓群。丘陵内部には戦時中に掘られた地下軍需工場跡も残り、公開範囲が定められている
- 記録の扱い
- 伝承・都市伝説として記録
- 参照情報
- 2件
- 最終確認
- 2026-07-14
吉見丘陵の斜面には、古墳時代後期の横穴墓が無数の窓のように開いている。発掘研究が進む以前には、伝説上の小人コロボックルの住居だという説も唱えられた。さらに丘の内部には、太平洋戦争末期に掘られた地下軍需工場跡が加わる。墓、正体不明とされた穴、戦時の地下道という三つの層が重なり、奥から足音がする、暗がりに人の気配が残るという語りを生みやすい場所になった。吉見町の資料は、横穴が死者を葬った墓であることと、後世の地下施設を区別して伝えている。公開史跡として管理された範囲で歴史を学ぶ場所であり、怪談だけを根拠に立入禁止区域へ入ることはできない。
なお、確認できる地形や施設の来歴と、後年の目撃談は同じ確度ではない。本稿では両者を分け、現地の規則と安全を優先して記録している。